「自分に嘘をつかずに生きていくこと」を学んだ陸ガメが、先行く人を気にせず、ゆっくりと一歩づつを歩みながら思うことを書いていく。

170515 介助犬ボランティアを続けている理由

陸ガメの記事には「介助犬」関連が多い。そのおもな理由は

ameblo.jp

に『「犬×障害者」が一つのキーワードである』とか書いているが、もし少し書きたいと思う。

皆さんは「ボランティア」にどのようなイメージをお持ちなんだろうか。ただ「言われたことを黙々とする」のも一つの在り方だろうし、培った自分の専門性を生かすことも方法だと思うが、その様な方法でも「無償の愛」を捧げることは大変素晴らしい事だと思う。

陸ガメは介助犬を始める前にボーイスカウト活動の指導者をやっていた。子供の頃からやっていたのでなく、自分の子供を入れてからカブ隊のデンリーダーを仰せつかったのが最初である。足に障害があるため最初その要請には躊躇したが、強い要請と好奇心もあり始め、結局通算で約15年位やっていた。

このボーイスカウト組織は、1908年にロバート・ベーデン=パウエル(元英国陸軍中将、陸軍騎馬監察長官で予備役)がボーイスカウトを創設した事が始まりで、その理念と指導者及びスカウトに対する教育体系はしっかりしており、ボランティアである指導者の質を向上し活動の質の向上させることに熱心である。特に指導者の経験や役割によってさまざまな野営集合教育があり、ビーバー、カブ、ボーイ、ベンチャー、ローバー等指導者、また指導者の立場によって必要とされる技能・知識・資質に合わせて行われる。その中で各隊長になる為の「ウッドバッチ」教育課程、三泊四日の野営キャンプは厳しい。陸ガメもビーバーとカブのウッドバッチ課程を修了している。つまりボランティアとはいえ、団体、活動内容よっては専門教育を受けるである。

さて日本介助犬協会だが、ここも同様にボラ教育・育成に熱心である。それは、犬の預かりボラ、パピーボラ、繁殖犬ボラ、犬舎でのお世話ボラ、万屋さんなどに対して、犬のしつけ・接し方・健康管理など、ボラ内容・役割によって様々である。そして陸ガメの主任務である「啓発ためのデモンストレーションMCボランティア」になるには、まず最初に8時間3日間の講座(犬、障害、法律など多岐にわたる)・MC実技教育を受け、その後各自の個別練習の状態を職員が判断して「そろそろ、デビューしましょうか」と声を掛けて戴いけないとデモMCという主任務を果たすことができない。しかしそのデビュー時期はそれぞれに社会生活・事情のために人様々である。この様に日本介助犬協会はボーイスカウトと同様「ボランティアの質向上」に注力しており、弱い財政基盤でも多くの投資をしているのである。

陸ガメももちろんその課程を経て今に至る。つまり日本介助犬協会は陸ガメに多くの投資をしたことになる。そして上記ブログにあるように陸ガメは介助犬や協会に救われた「恩」ある。陸ガメの恩返しとして、その投資に見合う成果を啓発活動を通じて出さなけばならない。その効果は数字で測れるものではないが、陸ガメは砂粒の一つだろうが、介助犬啓発に役に立てればそれでいい。決して協会から個人的な評価を得たいがために我欲でやっていない。これだけは強く言っておく。

しかしボランティアMCとはいえ、イベント等の啓発活動でどのデモMCを使うかは協会の裁量で、MCボラたちは「協会に使って戴く」立場と思う。その為、介助犬普及・啓発活動為に役に立つことが出来るか否かは、協会から信頼されるしかないのである。如何に実績を積み協会の信頼を得て行くかは、それぞれボラの努力であり課題と思う。もちろん日程や気が向かいなどの理由で断ってもいい。やれるときやればばいい。世知辛いが陸ガメにも仕事がある.。

また日本介助犬協会ではボラと職員たちとの距離は近く、互いに切磋琢磨をしていると思う。陸ガメもイベント、講演等のデモMC後に自己反省(例えば、笑顔はどう? 早口で無かった? 犬の癖について行ってるかな? とか)を伝えると職員からのアドバイスを戴く。さらにその会話のなかから新たに問題点が見えてくることがある。先日の寄付活動後に職員さんから「募金活動で気が付いた事があったら言ってくださいね」と意見を求めるメールがきた。募金活動は初体験だったが「こうしたらいいかも・・・」といくつか返信をしたが、改善していくにしても人も財政もないのは実態。しかし問題点と改善について職員・ボラたちが議論・実践しながら一体となって解決していこうとする意識は強いと思う。それはシンシアの丘ができて以来(今年で8年)ボラをやっていらっしゃる先輩ボラも言っていた。

tortoise.hatenablog.com

陸ガメ主任務はデモMCですが、他にも、ビラ整理、センター掃除、駐車場係、ブース設営、チャリティグッズ販売など職員さんの指示によってなんでもやっている。どのような依頼だろうが、すべてが介助犬に繋がっており、忙しい職員さんたちの負担を低減することができ、また他のボラさんたちと交流することが大変楽しいと感じる。

少し硬いこと書いたが、日本介助犬協会の職員さん、ボラさんたちの繋がりは「単に犬が好き」という単純な場合もある。それはそれでいい。

最後に日本介助犬協会の職員さんたちの介助犬に対する覚悟は半端でない。それはさまざまな病気、障害を抱え社会参加していこうとする方々を介助犬で支えることに、それこそ命を掛けている。そしてボラ仲間たちも微力ながら協会、職員さんを支えたいと思っている。

 

暑い日の屋外イベントで2回のデモ活動から帰宅する、ジゼル(黒)、キャロル(白)。すっかりのんびりムード。

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ありがとう。