「自分に嘘をつかずに生きていくこと」を学んだ陸ガメが、先行く人を気にせず、ゆっくりと一歩づつを歩みながら思うことを書いていく。

180405 さくらが舞い散る中

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2号がいなくなって寂しそうだけど、お腹がいっぱいで鼾を掻きながら消化中の彼女


もはや異常と言ってもいいだろう陽気の日々、就活を生き抜いた新入社社員たちが、一日の研修が終わった夕刻、相変わらずのリクルート姿で舞い散る桜吹雪の中を談笑をしながら寮に向かっていく。顔、姿は幼いが、今後を背負うエリートたちが、エリートたることに期待しようと思う。

そのような姿を見ると、やっとこさ社会人の第一歩を踏み出してくれたと思う脛齧り2号(脱皮中)のことが重なって見えてくる。

赴任直前に急な契約ごとが必要となったので、先方と段取りして後はサインとのみするよう伝えたが、その報告の電話で要領をえず、「どうしたのか」と事情を聴いていると突然泣き出した。仕事中なので慌てて空いている会議室にこもる。

脛齧り2号(脱皮中)の行動には昔からとにかく驚かされる。今回も事前に別件を聞かされて「え~~~!」と素っ頓狂な声をあげて、本当に驚くとはこのことかと自分ながらに思ったほど驚かされた。そのことが強く影響していることはわかったが、そう来るとは思わなかった。仕事中でもありそうは時間を使えないが、とにかく提案を聞いて僕の感想を伝えてた。それは「社会人としてあり得ない」、「その結果は将来のプラスならない」、「まずが自立、自律する時期だ」ということ。

電話で話す内容ではないので早く帰宅して面着で話す。キーワードは「覚悟」。実は電話で2号からその言葉が出たことにも驚き、これは使えると思ったこともあるが、そもそも自分自身がここ数年こころに強く留めていたことばだ。2号に関して、現状は自分自身で決めたことであり、状況が変わったとはいえこの時期にその選択を変更することはあり得ない。今こそ「覚悟」を決め頑張る時だと改めて伝えた。

「覚悟」については何度か書いているが、その言葉を強く意識したのはこの本

女子の武士道

女子の武士道

 

2015年1月にこの本を読み、大いに共感し納得したので、ぜひ若者にと思い脛齧りたちに配った。2号が読んだかどうかわからないが、「私にはまだ早い」と言っていた。しかし今回がこれを読むべき時期だと感じ、243ページの「祖母の言葉 五十一」にしおりを挟み簡単に内容をはなし、「今、読むべき時ではないか」と言って渡してみたところ案外素直に受け取った。でもいつものことだが僕は実際に行動については本人に任せるので、実際に読んだかは今も知らない。

今回、本を渡す際に再度この章を読んでみると自分自身にも新たに発見があった。それは244ページの最後の2行以降だ。この2行以降で僕自身も改めて「自分の覚悟」について考え、何度目かわからぬが脛齧りたちに対して「腹をくくった」。過去、脛齧りたちの選択には一切口をはさまず支援・応援だけして来たが、ここで折れては2号が人としておかしくのではないかと、今ままでにない強い危機感を感じている。勿論、2号の人生であり主役は2号である。しかしここは僕自身も人としての踏ん張りどころだろう。

将来は誰にも分らないが、先ずは今日のこの今を頑張って生きてほしい。しかしどうしてもだめなら、生きる術を可能であれば一緒に探して行こうと考えている。

僕の残された時間わからない、経済的ことを残すつもりもない。しかし生き抜く術として武士道を伝えることができれば有り難い。桜のように美しく散るのもいいだろうが、柳や竹のように風雨に負けずに粘り強く生き抜いてほしいと願う。

ありがとう